室蘭市の直近8年間を振り返る~(1)人口編

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 間もなく、今後4年間の室蘭市のありかたを決める、市長選挙・市議会議員選挙が始まります。
 いい機会ですので、これまで8年の間に、室蘭がどう変わってきたのかを、市の公式サイト等で公開されているデータを元に、いくつかの観点から振り返ってみたいと思います。

 なお、本投稿の意図としては、主権者たる市民の立場で、事実とデータに基づく客観的な判断材料を多くの方に共有することを目的としています。
 特定の候補を批判したり、特定の候補を応援する意図はありませんので、予めご了承ください。

 第一回目の今日は、人口の観点からです。

<免責事項>
各種数値については、室蘭市が公表している数値を元に、出来る限り正確に記載するよう心がけておりますが、本内容をもとに損害・支障が生じた場合も、一切責は負いませんので、必ず最下段に示す一次情報を元にご自身で検証の上ご利用下さい。
 
 

総人口は8年間で1万人以上減少。9人に1人がいなくなる


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 室蘭市の総人口は昭和45年(1970年)をピークに約半世紀にわたって減少し続けてます。
 直近8年間の人口動態を見ると、平成23年(2011年)2月には94,584人だった人口が、平成27年(2015年)には89,287人、直近の平成31年(2019年)2月には83,782人となっており、この8年間で10,802人減りました。
 減少率も、H23~H27で約5.6%、H27~H31で約6.2%と上昇してきており、人口減少のペースは加速しています。

年代別で見ると高齢化が顕著。それ以外にも気になる点が?


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 年代別人口を見ると、おおまかに60代以下は減少傾向70代以上は増加傾向となっており、高齢化の進展がますます進んでいることが読み取れます。
 特に子育て世代・働き盛り世代である30代の減少幅が大きく、結婚・子育てのタイミングで室蘭を出てしまっている傾向が疑われます。
 一方で、60代以下では唯一40代のみが微増しており、これは進出企業の社員層が合致するのではないかと考えられます。
 全体としては、団塊世代が60代から70代に移行中であり、その子供たちである団塊ジュニア世代が40代から50代に移行中、という状況です。それ以降は若い世代ほど人数が少ない状態であり、今後ますます高齢化が進むことは避けられないと言えます。
 よく高齢者が「自分たちはもう高齢だから、今後は若い人たちに任せたい」と言いますが、そうは言っても「若い人」が、もうこの街には十分にはいないのが現実です。高齢者には、少しでも永く元気に、街づくりに関わって頂くことが重要と考えます。

地区別で見ると八丁平地区以外はすべて減少傾向


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 地区別人口で見ると、八丁平地区のみが増加傾向であり、それ以外はすべて減少傾向です。とくに減少幅が大きいのは、蘭中地区(母恋、御前水等)、東明地区(高砂町・水元町等)、白鳥台地区です。他には中央地区や輪西地区が下げ止まってきているほか、中島地区の減少が加速している傾向が読み取れます。


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 次に町別で見てみますと、蘭西地区では唯一、栄町のみが人口を増やしています。ここは、旧武揚小学校跡地の宅地分譲の効果と思われ、この地区への人口定住に一定の効果があったと言えます。
 また輪西町も人口が微増していますが、これは企業の独身寮が立地したことが大きいと考えらます。その分、高砂町の人口減少に拍車がかかったものと思われます。みゆき町の人口減が下げ止まっているのも、企業の独身寮設置の効果と思われます。
 最後に今何かと話題の白鳥台ですが、急激に人口を減らしており、H31年度には八丁平に追い越される形になっています。

感覚値ではなく、数字で議論を

 これから選挙に向けて、様々な情報が流れます。その情報が正しく現状を踏まえているのか、有権者たるわれわれ市民はチェックしなければなりません。そのための基準を提供する意味で、今回ちょっとだけわかりやすく紹介しました。
 もっと室蘭の人口の現状を知りたい方は、是非市の公式サイトをご確認下さい。


<参考>

→「詳細」を開くと、町別、年齢別等の詳細情報があります。