先日の、「町名ではない地名」輪西地区編は、結構いろいろな反響をいただきました。やはりこの「町名ではない地名」、私達の生活に密着しているものなのだなー、とつくづく感じた次第です。
今回は、やはり「町名ではない地名」の多い地区として以前から気になっていた東町地区について取り上げてみたいと思います。
東町地区にはもともと、1940年(昭和15年)頃から日本製鋼所の社宅が多く建てられ、その頃の地区名は日鋼社宅が撤去された後に建てられた市営住宅群にも引き継がれて、今でも地名として定着しています。
かつてはこれらの「地区」ごとに子どもたちが分かれて、地区対抗のスポーツ大会なども開かれていたそうで、まさに生活に密着した地名であったことが伺えます。
現在は「室蘭市東町」という1つの町名だけが公式な地名ですが、実際には旭町、弥生、大和、末広、若園、汐見、御園、東雲、伊丹来などの「町名ではない地名」が残されています。
■弥生地区
輪西地区との境界あたりにある三叉路から、旧国道36号と、旧旧国道36号でもある線路沿いの道の間、太平橋のあたりまでが弥生地区です。現在「弥生ショッピングセンター」にその名を残している他、太平橋から見える高層市営住宅群が「東町弥生団地」です。
■旭町地区
輪西地区と東町地区を隔てる山、昔から「丸山」と呼ばれている小山の山麓が旭町です。この丸山一帯が室蘭市の都市計画上では「旭公園」となっており、そこに名を残していますが、公園として整備される様子はないみたいですね。
■大和地区
少し前まで大和小学校だった、現翔陽中学校の裏から旧国道にかけてが大和地区です。このあたりの市営住宅は東町大和団地ですが、取り壊しが始まっています。あと高圧線の下に大和公園があり、その名をとどめています。
■末広地区
大和地区との境界線が難しいですが、地図を見ると道路の区割りでわかりますよね。旧国道沿い、元の救急センターのあったあたり一帯が末広地区です。「末広」バス停にその名をとどめている他、このあたりの市営住宅は東町末広団地です。
■若園地区
旧国道36号と国道37号線の交点、いわゆる汐見交差点の北西側の角地が若園地区です。見た感じでは、一帯で一番古い市営住宅が建ってますね。ここはほとんど地名を残すものが残っておらず、町内会「東町若園町会」にのみその名を残しています。
■汐見地区
汐見交差点の南西側、ゲオディノス室蘭のある場所から現在室蘭警察署のあるあたりの一帯が汐見地区です。ここは「汐見」バス停や汐見交差点などに名前を残 しています。また、若園地区の市営住宅が何故か「東町汐見団地」を名乗ってます。この辺りからも、市営住宅の名称は厳密にもともとの地名を継承している訳 ではないようですね。
■伊丹来地区
現在の国道36号線と国道37号線の交点から海側に行ったところにある漁村地帯が「伊丹来」地区です。この漢字表記が新鮮だったようで、多くの方からコメ ントを頂きましたが、この周辺の町内会「東町伊丹来町会」や、「伊丹来稲荷神社」にその表記があります。今ではカタカナ表記の「イタンキ」の方が知名度が ありますね。
■御園地区
この地区は、東町地区出身の方たちにヒアリングした結果浮かび上がってきた地名です。もうこの地名を今に伝えるものはほとんど残されてません。もしかした ら場所と漢字が違いますが、美園幼稚園がその名残なのかも? とか、旧東園小学校の名前の由来が東雲+御園なのでは? などの推測はできますが、憶測にす ぎないですね。場所的には東室蘭駅東口通りの西側、2区画ほどだそうですので、かつてスターレーンなどがあったあたりが該当するようですね。
■東雲地区
東室蘭駅東口通りよりも寿町側、今の大河原脳神経外科病院や北電室蘭支店のあたりまでが東雲地区です。この地区は2002年のコープクレア(室蘭生協)破 綻まで生協東雲ストアがあったので、そこに名前を残していましたが、今はもうその名を残すのは「東雲ハイツ」という民間のアパートのみです。
東町地区、以上です。
例によって、ここに書いた内容は、管理人が見聞きした情報をベースに、自分で調べて書いてます。なので、もしかしたら間違った情報載せてるかもしれませんので、間違いを見つけられた場合にはご連絡いただけると助かります。よろしくお願いいたします。
突然失礼します。
昭和34年頃 祖父が
室蘭市東町御園に単身赴任してました。
私に送ってくれた 洞爺湖の絵葉書の住所検索し
貴HPに たどり着きました。
いや、うれしいです。
室蘭イオンの東に 御園地区があるとわかり、
そこで 祖父が3年間すんでたんだな、、と
感慨深いです。
ありがとうございました。